知的障害者の雇用②

2人目の方は先のアビリンピックデータベース作成部門の銀メダルを獲得された男性の方。(この方もASDぽかったです)横河グループの会社(横河ファウンドリー)に勤務されています。
ここは全社員28人中21人が知的障害者です。
グループ会社内の、名刺・ゴム印・製品シールの作成の他、経理事務、HP製作、書類発送、郵便の仕分け、古紙回収、売店業務などを請け負われています。
これまで全て外注で、例えば名刺100枚を作成するのに1週間かかっていたのが、2日に短縮され、更にコストは3分の1になり、慈善事業ではなく、お互いにメリットを感じているそうです。。(給与は一般社員と同じ)
この方の担当は名刺作成。1日40件こなされています。インタビューでは「入力することろが楽しく、設計・デザインするところが難しいです」ときちんと自分で得手不得手を理解されていました。
勤務当初は別の業務を担当していたものの合わず、名刺担当になってから俄然力を発揮されるようになり、向上心が出てきたそうです。
この他、ユニクロ(500人の障害者雇用をされているそうです)で勤務されている方は、「几帳面で人が何を求めているかわかる」という特徴を活かし、店内業務(主に商品の補充)を担当されています。現在の在庫状況などを細かくチェックできるので、商品の回転率が良くなったそうです。(この方も給与は一般社員と同じ基準)
「毎日が楽しく、充実している。頑張った分だけ自分に返ってくる」と嬉しそうに言われていました。
前出3人の方は20代でしたが、最後の方は50歳の方。ヘルパー2級資格をとり、老人ホームに勤務されています。
ゆっくり動く事しかできないので、これまでの職場では「仕事が遅い」と常に言われてきたけれど、ここでは「そのゆっくりさ」がお年寄りに安心感を与え、とっても信頼されているそうです。
「ありがとう」と言われた時に涙が出るほど嬉しかったというエピソードが印象的でした。
適材適所で環境やチャンスがあれば人は成長し続ける。
”企業ができることは、障害者を「劣っている人」ではなく「異なっている人」とみて、能力やできる事を見つけることである。”と結ばれていました。
とっても内容の濃い30分で、自閉症児の親として励まされるプログラムでした。
ここで改めて感じたことは、ジョブコーチの必要性と本人の努力。企業に求められる人材となってもらいたいですね。

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