障害者雇用の難しさ

私が勤める会社では、身体障がい者の方の雇用は積極的ですが、精神障がい者の方の受入れは消極的で、個人雇用契約ではなく、(自閉症・ダウン症の方々が所属されている)作業所との業務委託契約があるだけでした。
近年、精神障がい者への雇用推進にも力を入れようと、様々な採用計画が立ち上がっていますが、なかなか難しいようです。
問題点
①配属先一般社員の理解が浸透しづらい
②要求される環境を整えることが難しい
③本人の体調が安定しない
①-1派遣切り、リストラは1度だけでなく、一定間隔で複数回行われています。
 「私達は明日をも知れぬ不安定な身なのに、障害者だからって正社員になれるとは…」「何で自分達が教えなくてはいけないのか」と言った声は、残念ですが聞こえてきます。
①-2特にアスペの方は自分の意思をハッキリ言われ(すぎ)ることが多く、それがトラブルになりやすい。相手に困り感が伝わりにくい
②-1スケジュール、手順表を作成し呈示するまではよいが、変更するとパニック
②-2毎日同じことばかりしていると、不適応行動が出てくる
③打たれ弱い。小さい注意を気にしすぎる。自分のやり方にこだわりすぎる。
←これらが叶わないと変調をきたす。
同じ部署に9月から鬱病明け(元々ADHDだったようです)の方が入ってこられました。
担当は社員1人と派遣1人。
横について細かく仕事を指示し、図解しますが、なかなか覚えられません。
電話応対では、メモがとれない・内容を記憶できない。
切手の貼り方、封の仕方、携帯電話の掛け方細かいことを何度も聞いてくる。
なのに肝心なところで「出来ない、わからない」と言えない…
自尊心はものすごく高いです。
3ヶ月経ち、担当者に疲労の色が見えてきました。
周りもどう動いていいのかが分からない。
更に複雑なのは、その方は「知的障がい」がない(=非常にわかりにくい)と言う事。
国立大学を出て、結婚もし、お子さんも複数いらっしゃいます。
皆「なぜ??」の嵐。。。
とても理化学工業の域に達することはできません。
でも理化学工業は主に「知的障害」の方を雇用されています。(知的障害を伴う自閉症)
ここってポイントのような気がします。
目に見えて明らかに知的障害があるのと、ないのとでは周りの反応が完全に違います。
就労ってホントに難しい。
環境に適応できる姿勢と、周りの変化に対しての耐性を付けることがとにかく重要だと思います。自尊心を高くすることばかりに集中して「失敗」や「挫折」を経験させないという風潮は果たしていいのだろうか…?と疑問を持ってしまいます。

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